カテゴリ:Under the Sun( 19 )

シテの若者たち

 Under the Sun-MEDIA-で紹介されていた、「フランス・“移民暴動”とその後の試練」 姜 尚中、森永 卓郎を見ました。

 第2時世界大戦で多くの戦死者を出したフランスは、戦後の復興にあたって、植民地であったアルジェリアなどから単純労働者として多くの移民を受け入れてきました。当時のフランスは未曾有の高度経済成長期で、母国での貧しい生活を余儀なくされていた移民一世たちは希望を抱いてフランスにやってきました。彼らはバラックに住みつつ様々な仕事をしてフランスの復興を支え、フランスで家族を築きました。やがてバラックは取り壊され、パリの郊外に「シテ」と呼ばれる低所得者用居住施設に住むようになりました。彼らの子どもたちは同化政策のもと、フランスの学校でフランス語でフランスの文化や歴史を学び、フランス人として成長しました。しかし、彼らは高校を卒業しても、かりにソルボンヌ大学を卒業しても仕事がありません。履歴書に「シテ」と記載されているからです。あるいは、アラブ系の名前だという理由で、鼻から歯牙にもかけられないのです。「シテ」に住む若者の心は絶望とルサンチマンが入り交じり、取材に訪れた姜尚中にビンを投げつける程に荒んでいます。そのような根深い「人種差別」を背景にして、フランスの若者たちの暴動は起こりました。

 極右政党の党首ルペンは、カメラの前で堂々と「移民たちは税金を食い物にしているクズで、フランス社会のお荷物だ。さっさと出ていってもらいたい」と発言していました。そんなルペンは近年、グローバリズムにより賃金の安い東欧などに企業が流失し、自らの雇用に不安を抱える労働者や、保守主義者の間で支持率が急上昇しています。

 フランス政府は、若者の失業率の高さの原因は、労働者の権利が守られ過ぎているため若者を雇用することはリスクが大きすぎる為だ、また国際競争必至のグローバル企業にとって雇用コストが大きいと国外に資本が流失してしまうとして、CPE法案を採択しようとしました。CPE法とは、「26歳未満の若者に対し企業は2年間のお試し期間中理由を明示せずに解雇出来る」という法律です。政府や企業はこれで若者の失業率の増加に歯止めがかけられると言います。しかし、若者は「自分たちは使い捨てではない」「一方的に解雇された若者には一生そのレッテルがつきまとう」とその法案の不当性を訴えます。この若者の主張は瞬く間にフランス全土に伝播し、白人も有色人種も関係なく多くの若者や労働者によりデモやストライキがフランス各地で連日繰り広げられています。

 これら問題は「差別問題」と「グローバル化による雇用問題」という二つの独立した問題から成り立っていると思います。しかし、番組では、「差別問題」というスタンスで「シテ」の若者たちの失業問題を捉えながら、CPE法に反対する若者の背景に移行する過程で、いつの間にか「差別問題」もグローバル化の問題に一元化してしまったという印象を持ちました。

 シテの若者たちが暴動を起こしたメンタリティーは、白人による彼らの出自に対する歴然とした「差別意識」への絶望感やフラストレーションであり、フランス人である自分たちを差別していることに目をつぶっているフランス社会への抵抗であったように思います。この問題に対し多くのフランス人が、グローバリゼーションによる雇用不安や、グローバル化により流入する移民労働者が社会を不安定化するという「移民問題」に論点をすり替えて、今厳然と行われている差別や自らの差別意識に目を向けないことに対する不満が、彼らの主張の本質があるように感じました。「シテ」の若者の境遇から私たちに問われていることは、どんな人間にも潜む「差別意識」といかに向き合うか、差別意識を支える自らのイメージで築き上げた「恐怖心」をいかに克服するかということなのだと思いました。

 最近随所で、仕事が上手くゆくのもコミュニケーションが円滑にゆくのも、結局「ひと」だよね。という言葉を耳にします。まさに言われるとおりで「人柄」や「能力」や「性格」が重要だと思います。しかし、この言葉で注意しなきゃいけないのは、本来「結局人だよね」ということばは事象を振り返った時に使うことばです。しかし、未来の事象にこれを用いた時、この言葉には「差別意識」が含まれているのです。

 昨日、フランスのシラク大統領はCPE法案を完全に撤回し、新たな雇用対策を検討すると発表したそうです。やっぱりデモの力って凄いんだなー。
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by pantherH | 2006-04-11 02:00 | Under the Sun

Under the Sunの定期check list

 Under the Sunもおかげさまで3ヶ月が経ちました。中々軌道に乗っているとは言いがたい状態ではありますが、多くの方々のご指導、ご鞭撻を頂きここまで続けることが出来ました。この場を借りて御礼申し上げます。しかしご存知のとおり様々な問題を抱え、Under the Sunの進むべき方向を未だ模索しているような状態であります。UTS4半期の評価を行い、今後の参考にしていきたいと思いますので忌憚のない意見をお願い申し上げます。TBCを作ろうと声を上げた時に皆さんから頂いたコメントの数々を読み直し、もう一度みんながUTSどのような期待を抱いているのか、自分のイメージと管理人のイメージとの違うところなどを言っていただけたらと思います。

コンセプトに関して
・普遍性はあるか。
・偽善性はないか。
・多くの人の共感を得ているか。

運営に関して
・民主的に運営できているか。
・タイムリーに運営できているか。
・アクセス数はあるか。
・更新はそれなりにされているか。
・新しい支持者を獲得できているか。
・管理人の負担が重くなっていないか。
・管理人およびメンバーがUTSを続けるだけのモチベーションや価値をUTSに見出しているか。

利用者の視点から
・見やすいか。
・UTSにTBする価値を感じているか。
・TBされた記事を読んでいるか。
・見に来て面白いと思うか。
・UTSがきっかけで他のブログと出会えたか。

改善すべき点
・もっと見やすくするべき。
・もっと積極的にメジャーブログにTBに行くべき。
・人気ブログランキングで認知度を上げるべき。
・HOMEでのお知らせ以外のエントリーを増やすべき。
・TBCのエントリーやカテゴリーをまめに更新するべき。
・散逸気味のプロジェクトを再編すべき。
・もっとイベントを企画するべき。
・もっとセキュリティーを強化すべき。
・もっと遊びの要素を増やすべき。
・なすがままでも価値がある。

メンバーはどの程度ならUTSに協力出来るのか
・エントリーやTBをちょくちょくチェックしに来ることが出来る。
・人気ブログランキングで上位にランクするようにまめにクリックすることが出来る。
・UTSのコンセプトにあう記事をエントリーした際にTBすることができる。
・UTSの企画に合わせて自分のブログでエントリーすることができる。
・頻度にもよるがUTS内で分担してリレー記事を書くことが出来る。
・管理パスワードを共有してTBやスパム対策が出来る。
・管理パスワードを共有してHOMEやEQTやMEDIAなどの企画運営に参加出来る。

今考えている企画(T.N.君の日記)
・曜日別エントリー(自由に綴る編/大切り(お題に即して遊ぶ編/一遍の詩や俳句)
・メンバーリレーエントリー(UTSメンバーが自由にあるいはなんかのテーマで一日一人エントリーしてつないでいく・・・)
・Peace Project: 例えば「P」で始まる英単語から連想するイメージやエッセイを綴る。(peace, pain, power, polite, proceed, poverty・・・などなど)
・世界各地からの身近なコラム。ブラジル、カナダ、中国、韓国、アメリカ、フランスなどから原稿を寄稿してもらう。
・みんなでゲリラ。権力と闇社会の相関図を書いたパネルをエントリーのトップに持ってくる。
・幸せになれる経済システム。21世紀のパラダイムの兆しを求めて。TB形式?往復書簡形式?BBS形式?。
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by pantherH | 2006-04-01 23:59 | Under the Sun

アーカンソー州兵イラクへ その2 と 憲法9条

 アーカンソー州兵イラクへ その1に引き続いて感想を綴ります。 

 第3回は、任務で負傷した州兵や休暇で一時帰国した州兵を追っていました。イラクでの自分に矛盾を感じていた牧師は、任務中重い物資の運搬中に頚椎症にかかります。幸い手術の必要性はなかったものの前線での任務は不可能になりました。故郷に戻り州兵事務所の電話番になりました。周囲は彼を仮病だと噂します。家族とともに過ごせる喜びと、前線で戦えない不甲斐なさとで情緒不安定な日々が続きます。彼は必死に、「本当は仲間とともに戦いたいんだ、でもそうしたくても出来ないんだ」と言います。しかし彼の心の奥底には、「自分は死ぬのが怖いんだ、戦うなんて出来ないんだ」という至極真っ当な感情があるのでしょう。でもそうは言えないのです。

 任務中左腕と顎に大怪我を負い生死をさまよい帰還した男は、故郷に戻りみんなから温かく迎えられました。暴力をコントロールできないとの理由で帯同を許されなかった息子は、父親だけを戦場に行かせたことに自責の念を感じます。電気洗濯機製造の熟練工だった父親は、負傷のために以前の仕事に復帰することも叶いません。しかし彼は「イラク戦争は間違いではない。もう一度イラクに行けと言われれば、また行くだろう」と息子に語ります。息子の気持ちを慮って言ったのかもしれませんが、たとえ負傷し人生が台無しになったとしても、犬死であることは決して認めたくないのでしょう。その気持ちは良く分かります。

 いくらの私でも、戦死した方や負傷した方に、あなたは犬死だとは彼らの無念を思うととても言えません。しかし、もし私や息子が将来戦争に行くかもしれないとき、戦争で死ぬということは犬死なのだ、だから戦争には行くまい、行かせまい。仮に行った時、どんなに卑怯だと誹られても絶対に死ぬまいと、私は思います。だから、「僕の愛した二つの国、ヨーロッパ・ヨーロッパ」の主人公や、三国連太郎さんの勇気に敬意を感じます。
 戦争に行ったら、相手を殺すことも、自分が死ぬことも、飢えて野垂れることも、感染症で死ぬことも、仲間を見捨てることも裏切ることも、略奪することも凌辱することも、きっと何でもするでしょう。戦場はきれいごとでは済まされない世界に違いありません。ひとたび戦争が起こってから理性やバランス感覚、柔らかい感性を働かすのは至難の業です。ひとたび戦争に参加してしまったら自らの体験や行為に崇高な意義を付けずにはいられなくなるでしょう。
 
 しかし、戦地に赴き人間性を維持することや、どんな暴力にさらされても戦争に行くまいと抗することや、あるいは戦争に行ってサバイブするために逃げ回ることのほうが、はるかに困難なことでしょう。戦争に行かなくてすむように今戦争に反対する事のほうが遥かに現実的です。そして憲法9条を護ることのほうが、遥かに現実的なのです。今こそ、理性と感性を総動員して、戦争への道を開くことを止めなくてはと思います。


 第4回では、あと40日で任務終了というときに、仲間の一人が狙撃され命を落とします。彼はまだ24歳でイラクに派兵される1週間前に娘が生まれたばかりでした。彼はイラク国民選挙に向けて治安の監視に従事していました。狙撃された彼と150mと離れていなかった同室の若者たちに動揺が走ります。選挙の結果なんてどうでもいい、とにかく無事終わってくれ。生きて帰るのみだと若干20歳の若者は言います。何も考えずに州兵に登録した自分だったけれどよくよく考えて欲しい、イラクの子どもはいつ爆撃されるかも知れず外に出て走り回ることも許されない現実を想像してほしいと、後輩たちに訴えます。戦争はきれいごとじゃねえ。戦争に行かずにいろいろいうやつは信じない、と戦争をおっぱじめたブッシュや権力者を暗に批判します。
 
 とにかく1年にも及ぶ任務を終え無事に故郷アーカンソーに帰ってきました。私もほっと安堵を覚えます。しかし、全体を通じて、イラク側からの視線はまったくありません。また、彼らはイラク人に向けて銃を撃ったのかどうかの描写もありませんでした。自分が殺られるかもしれない緊張と不条理は描いていますが、自分が殺す罪悪や不条理は描いていません。州兵だったのでそういう任務になかったのかもしれませんが、作り手の問題が大きいように思われます。極力中立を保とうという製作者側の思惑はなんとなく分かるのですが、本田勝一の「事実とは何か」にあるように、いろいろある事実のなかで何を伝えるか、究極的には中立はありえないということだと思います。少なくともこの戦争は侵略だと思うか、10倍ものイラク人が死んでいるという現実をどう思うかという質問があってしかるべきだった様に思われます。全体として声高に支持も批判もしないけれど、イラク戦争を容認する姿勢に貫かれている作品だと思いました。

 以上感想でした。
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by pantherH | 2006-03-16 19:35 | Under the Sun

アーカンソー州兵シリーズを観る

 Under the Sun-Mediaで紹介されていた、NHKの「アーカンソー州兵 イラクへ」の全4回シリーズを眠い目をこすりながら見ました。(ビデオが壊れてしまったので辛い・・・)

 第1回は、「そんなつもりじゃなかったのに、イラクに行けと言われて・・・」という戸惑いと葛藤を描いていました。州兵は元々、災害時の救援・復興を主な任務とし、州兵登録すると月々わずかな手当が付きます。高校を卒業したばかりの若者には大学進学の奨学金が支給されます。だから、誰もが生活の足しに、社会貢献にと軽い気持ちで州兵に登録していたのでした。そこへ突如突き付けられた「イラク派兵」。男たちは皆困惑しているようです。それは今まで築いてきた仕事を失うことや長期間にわたって家を留守にすることへの寂しさや心配からの困惑のようです。一方、女たちは愛する夫や息子の命と残される孤独に対する不安が描かれていました。しかし、イラクという文化も環境も全く違う国に出兵するという現実感が欠如しているとの印象が払拭されませんでした。これは作り方の問題なのか、アメリカの片田舎の世界に対する認識を象徴しているのか良く分かりませんが、戦争に赴く心理ってこんな軽いのか・・?と思わずにはいられませんでした。

 第2回は、イラクに着いて、「こりゃヤバいぞ」という認識の変化を描いています。日々殺されるかもしれない恐怖に晒され、宿営地にはロケット弾が打ち込まれ、周りのもの全てが自分を狙う敵だと思う中での任務。牧師である自分と戦場にいる自分とに大きな矛盾を感じる牧師。何も知らず、知らされずに来たイラクの現実を目の当たりにして、ただ生き残る事が重要だと感じる若者。危険故に塀の外での任務を自粛せざるを得ないことにイラクに来た意義を見出せないでいる男。州兵の見たイラク、感じたイラクが描かれています。しかし、あくまでも自由の解放者としての意識は崩れません。それは作り方のためなのか、軍隊の中だからなのか、危険と対峙した任務中だからなのか分からりません。戦争は無意味なものだと感じることはあっても、自分はアメリカの侵略に加担しているという葛藤がない点に、そういうものなのか・・、と思わずにはいられませんでした。
 
 アーカンソー州兵ではなくて、自衛隊でも同じような取材したらいいのに・・・。もっと多くの人がもっといろいろなことを考えただろうに、と思いながら初日を見終わりました。

 第3回、第4回はつづく。
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by pantherH | 2006-03-16 01:52 | Under the Sun

ライブドア関連の報道にはうんざりです

 発掘屋さんがやっている緊急アンケートUnder the Sun-EQT-no「ライブドア報道はいかがなものか?」、に私もTB投票に行ってきます。
 結論から先に書くと、「他にも報道することあんだろ、こらぁ」です。

 その心は・・・

 先ず、永田議員のメール問題について。永田議員と民主党の拙攻は否めません。議員および党の情報に対するリテラシーと、野党として与党の責任を追及する精神と戦略の欠如を露呈していました。野党それも弱小の野党であることを完全に忘れています。いい加減政権交代という幻想は捨てて、野党としての足場を確立しなくては、どんどん弱体化していってしまいます。とはいえ、当人たちにはBSEや耐震偽装問題、防衛庁の談合事件などではじめ、そろそろ小泉政権に逆風が吹き始めてきたので、「掴みはOK、あとはメディアさんがそっちの線で騒いで下さい」と読んでたのだろうと思います。だって誰の目にも、武部のみならず現執行部が911選挙でほりえもんと蜜月の関係にあり、我が広島カープの買収にも武部が噛んでいたことも明らかだったし、叩けばいくらでも出てくるだろうとみんな思ってたのですから。それで、私は、民主党の拙攻もヒットエンドランのサインを見落としたメディアっていう側面もあるんじゃない?とある意味少々同情をしています。

 しかし、メディアはなぜ真贋の贋の方に飛びついたんだろう。ということで、次はメディアの姿勢について。そもそも、「え、何でそこを攻めない??」と疑問に思ってほとほとやんなっちゃったのは、堀江が逮捕された直後のNHKの日曜討論で、与謝野馨氏が去年の秋ごろからライブドアはかなりやばそうだと内偵を進めていたと発言したとき。おいおい、ちょっと待ってくれよ。去年の秋といったら選挙の真っ最中か直後だろ?知ってて堀江を使ったってか? ライブドアの株が昨年末に急激に高騰していたのを横目で見てたってか?与謝野らの政治家がその情報を掴んでたってことは、11月から年末にかけてのライブドア株高騰で政治家がインサイダーしていたっていう疑惑を暴露しちゃったようなもんだろ。それから、逮捕される直前の1月10日から、ライブドア関連企業のダイナシティメディアエクスチェンジが急激に値を上げてたのを見ればインサイダーがあったってことでしょに。奴らはこの件で2度儲けたってことで、ライブドアパニックが起こって、東証がパニックになって、日本売りが起こるってことも承知だったってことだ。なのにメディアは突っ込まない。一緒に儲けてたんじゃないのかと、政官業マスメディアがグルになって儲けてんじゃないのと勘繰ってしまいます。そういえば日経新聞の社員がインサイダーで捕まっていたけど、あれって氷山の一角なんだろうな。社員がやったらやばいけど、社員じゃない人を経由すれば、マスメディアの特権を利用して得たインサイダー情報の利用なんて朝飯前なんじゃないかななんて下衆の勘繰りもしてしまいます。いけませんね。こういう勘繰りばかりしている品が落ちてしまって。
 しかしまあ、フジテレビ買収のときは、どこそこ株をどこが何株保有なんていうフリップが良く出てたけど、最近はとんとそんなフリップも出てこないような。そこらへんを出せば、どんなに勘の鈍い人でもズルーイって反応するだろうにね。もしライブドア問題を報道するなら、こういうことを突っ込んでいかなきゃ、それこそおっかないから得意の護送船団方式ででもいいからさ。ということで、1にも投票したい気分です。
 
 しかし本質的には、他にも報道すべきことがあるだろう。だと思います。

 耐震構造偽装問題の伊藤公介議員の証人喚問はどうなったのでしょうか?総研の絡む一大組織的偽装はこれでお終いなのでしょうか?かなりのビジネスホテルがこれに絡んでいるように思われるのですが、東横インの障害者用の客室の転用による建築基準法違反ぐらいでお茶濁しの気配。住民保障もドサクサ紛れに税金で国と自治体と半々負担で決着だとか。
 閣議決定を無視してアメリカ産牛肉の輸入再開を強行した中川農水相や現政権の責任はどこへ行ってしまったのでしょうか。いくら御用学者を集めてアメリカ産牛肉の危険性は少ないなどとコメントさせても、月例20週令以下などのリスク回避行動が遵守された場合を仮定すれば(p29-33参照)と、かなり歯切れの悪いコメントで、リスク評価機関とリスク管理機関の責務を明確にする必要があると提言しているにもかかわらず、実際遵守を徹底させるなんて絵に描いた餅だったのに、そんなこともおかまいなしにしようとしています。
 防衛施設庁の談合事件もなんだかさっぱり分からないまま、談合事件に絡んだ企業の平成18年度発注分の入札に参加禁止するってことで幕引きになりそうな感じがします。責任を立件するのが難しそうな人をババに据えて、しゃんしゃんでおしまいという感じです。
 PSE法だって知らなかったし、国民投票法だってその問題点はほとんど指摘されてないし、最近頻発している米兵による犯罪だって全く伝えない。
 報道する自由と言いながら、報道しない自由を謳歌してるマスコミ。表現の自由だ、国民の知る権利だと唱える前に、報道しない自由という罪を犯している自分たちの姿勢について、もっと反省が必要だと思います。

  だいたい、2月22日の読売新聞に、ここで前原民主党を叩いて、菅直人か小沢一郎が出てくるとやりにくいから、ここは前原体制にしときましょうと言っている自民党議員のコメントが出ていたけれど、民主党の人事を自民党に握られてるような野党、すでに終わってるって感じです。菅さん本気になって出て来いっちゅうねん。

 すみません、興奮して長くなってしまいました。
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by pantherH | 2006-03-03 21:39 | Under the Sun

鑑賞報告とUndet the Sunへの提言

 2月7日のエントリーで、「イラクニ接近ス」の宣伝を当ブログで行いました。東京で上映しているため、残念ながら関西在住の私は見ることが叶いませんので、友人にお願いして感想をレポートしてもらいました。
 
 「『イラクニ接近ス』どうだった?」
 「面白かったよ。なんか、友達の旅行に行った写真とか見ながら、横でいろいろ説明してもらっているような映画だったよ。イラクのごく普通の人たちを映していて、谷澤監督は声だけの出演なんだけど、はじめインタビューする英語かなりすごくって、こんなんで大丈夫かなってハラハラしてたけど、滞在して慣れてくるにつれて意思疎通もすごく自然になってきて、そういうのも含めて監督とイラクの人の日常を捉えているっていう感じがした。」
 「内容で印象的なこととかは?」
 「パン焼き職人のおじちゃんが、仕事をそっちのけでサッカー観戦に夢中になってるシーンなんかでは、彼らもみんな僕らと同じじゃんっていう感じ。んで、例えば、この戦争についてはどう思うか?と質問するんだけど、フセインの圧政から解放してくれたから良かったって主張する人もいれば、反米感情むき出しの人もいて、イラクだってヘテロなんだよね。いずれにしても、「自分たちは日々生活し、生き残らなきゃ。」っていうメッセージを感じたよ。それから、谷澤監督が関西出身だからか、字幕が関西弁なのが反骨っぽくておもしろかった。」
 「感想、どうもありがとう。3月10日までやってるんですね。」

 本来であれば、観てレポートをしたかったのですが、そこはお許しいただくとして、今回の一連のエントリーはUnder the Sunでこんなことできないかなーという夢想からした実験的な試みです。

 学生時代に私は2年に一度行われる、山形国際ドキュメンタリー映画祭に観に行ったことがあります。そこで、コンペ作品はもとより、原一男監督の「超私的エロス」や「ゆきゆきて進軍」、土本典昭監督の「水俣」シリーズや小川プロの作品を観ました。会場に来ていた観客のほとんどは、映像関係やメディア関係の方々で、ドキュメンタリー映画に興味があるという理由で観に来る私のような人は珍しいようでした。参加者の多くは名刺交換などで売り込みに忙しく、ドキュメンタリー映像作家たちの「学会」というやや閉鎖的な印象を持ったのでした。(もう10年以上も前なので今は違うのかもしれませんが)
 こと、ドキュメンタリー映画の場合、映画の伝えるべき対象とは、エンターテイメント映画以上に庶民に向けた発信でなくてはいけないと思うのですが、なにぶんマイナーであるが故に、どうしてもフィルムの買い手に向けた発信に陥りサロン化してしまう傾向にあるように思います。これは映像メディアに限らず、セミプロの人たちのルポルタージュにしても同様です。
 しかしこのような方の持っている情報は、私たち素人の推測や感想や意見に過ぎない情報に比べ、圧倒的に深さや広を持っています。さらに、メディアで日のめを見る情報はごく一部で、その影にボツになった無数の情報があるはずです。ブログが今大手メディアの先を行っていると思うのは、メディアのていたらくぶりに加え、このような情報の拾い手をインターネット(ブログ)が担っているからだと思います。
 というわけで、Under the Sunでそのような情報を掬い上げるような役割ができないかなと、かなり壮大な夢想をしたというわけなのです。

 今の驚くべきアクセス数ではまさに夢物語なのですが、自分たちが共感できそうなメッセージを発信している映像作家の上映会、ジャーナリストの講演会や報告会を告知・宣伝し、可能な限りその感想をレポートすることからはじめられないかなと思っています。講演会などの告知はさまざまなサイトで行われているので格別目新しくもないのですが、宣伝したものに対しレポートをこつこつしていくことで、情報を発信する人との信頼関係を築け、それが新たな情報をもたらしてくれることにつながって行くのではないか。また、大手メディアではないメディアを市民の力で育てていくことにつながるのではないかと思ったわけです。
 こういうのをUnder the Sunでやるのってどうですか?
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by pantherH | 2006-02-25 23:05 | Under the Sun

さあ、どうしますか?

 理論派であり行動派のとりあえずさんは、かねてから、翼賛的な報道に終始する大マスメディアを批判しようと「読朝る毎ブロガー同盟」なるものを立ち上げられ、方々のブログでバナーもよく見かけます。
しかし、批判すべき事は批判するとして、良質な報道や番組にはエールを送ろうと、今回「NHKの再放送は最高そう!」なる企画をUnder the Sunに提案して下さりました。今のメディアに憂鬱にさせられるばかりで、テレビをつけるのが怖い私には、これはいいよと薦められた番組なら見てみようかと思えてきます。それに、あそこここの映画評を見てどれに行こうか決めてたりする私には、テレビ版番組紹介はまさに目から鱗であります。さらに、勇気あるジャーナリズムは私たち市民の要求と支援があってこそ成り立つものだから、この企画は魅力的です。

 早速、紹介されていた、「プロフェッショナル・仕事の流儀 『信じる力が人を動かす』星野佳路」を拝見しました。軽井沢のホテルの跡取り息子の星野は、留学から帰ってホテル経営を任されるが、トップダウンによる長時間労働、低賃金、容赦ない命令で気がついたら周囲には従業員がいなくなっていました。そこで、人が残ってくれるには、従業員に意欲的に働いてもらうにはトップダウンでは駄目だと気づきます。それから、若干31歳のスタッフにホテルの花形、ブライダル部門を全面的に任せ、任された彼は残ったスタッフとアイディアを練って素敵な結婚パーティーをプロデュースします。この時星野は、任され、自発的に仕事にのぞむところに目的を達成する組織の姿を確信します。その後、リゾート再生請負人として、各地のリゾート施設の再生を手がけるのですが、いつもそこで働く人が、自分達で考え、アイディアを出し合って、どうすればいいか、本人たちが共感、納得できるまで、「さあ、どうしますか?」と問い続けます。星野には方向性はある程度見えているのでしょうが、それは決して正解ではありません。コンセプトに正解などなく、一番みんなが共感出来るコンセプトが「良いコンセプト」だと彼は言います。

 番組中に登場した、伊東の温泉旅館のスタッフの表情の変化は衝撃的であり、印象的でした。はじめ、全く自信なさげで周囲の顔色ばかり気にし、責任転嫁ばかりし、議論することも出来ない従業員が、「さあ、どうしますか?」の問いかけのもと、問題発見実習を行います。すると、問題点ばかりでなく対策までもがどんどん自然と浮かんできます。うつろ気味だった目が輝きを増し、表情が明るく多弁になっていく様子には、私のこころも明るく希望に満ちてきました。

 「さあ、どうしますか?」この言葉は、自信なさげで、責任転嫁ばかりして、うつろな表情をしている私たちに、「希望」を掴むために「さあ、どうしますか?」と問いかけているかのようでした。 

 「さあ、どうしますか?」・・・日本。
 「さあ、どうしますか?」・・・Under the Sun
 「さあ、どうしますか?」・・・わたし。

 追伸:Under the Sun-MEDIAを立ち上げました。みんなでアイディア出し合ってやっていきませんか?
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by pantherH | 2006-02-21 22:10 | Under the Sun

「イラクニ接近ス」を宣伝します

  安田純平さんのメーリングリストから、イラク滞在中に同じホテルで過ごした友人、谷澤壮一郎さんが2004年にイラクに滞在して出会ったイラクの人々の記録をドキュメンタリーにまとめた「イラクニ接近ス」が、近日、東京渋谷で公開されるので、是非宣伝して下さいとのメールを頂きました。
 安田純平さんの、谷澤さんの上映会の紹介文は、こちら

 期日は
2月20日(月)-2月24日(金) (16:00- / 18:00-)
2月25日(土)-3月3日(金)  (14:00-)
3月4日(土)以降  (13:30-)
 場所は
東京 渋谷・UPLINK X

 上映期間中、多彩なゲストと谷澤監督とのトークイベントも開催予定です。

 谷澤壮一郎(タニザワ・ソウイチロウ)監督は、滋賀県大津市出身で、現在、宇都宮大学国際学部4回生です。イラク戦争前後に3度イラクへ入り、ドキュメンタリー映像を制作。「イラクニ接近ス」は、「IRAQI Who I Met」に続く2作目の作品で、自身のHPで一部映像を見る事が出来ます。

 東京新聞(栃木版)に「イラク普通人」に関するコラムを連載(計14回)しています。マスメディアなどが伝える、抗議や破壊ばかりしているイラク人ではなく、イラクのごくごくvery ordinaryな peopleに会いに出掛け、自分が見た、自分が出会ったイラクやイラク人はどんなだったかという、自分の視点にこだわったルポを書いています。

 2004年9月よりインドネシアに留学し、12月末以降スマトラ沖大地震・大津波の取材を行い、現在、アチェ紛争避難民とツナミ、和平の問題にテーマを絞り、映像制作集団DNAと共にドキュメンタリー制作に携わっています。

 どうかお誘い合わせの上、劇場へと足をお運び下さいますよう、よろしくお願い致します 。

 
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by pantherH | 2006-02-07 00:33 | Under the Sun

Under the Sun リニューアル

 トラックバックセンター、Under the Sunが Under the Sun-HOMEUnder the Sun-TBCUnder the Sun-EQTの三本の柱を立てて、リニューアルしました。また、Under the Sun-TBCには、時事問題を扱ったUnder the Sun-TBC時事を設け、関心を喚起していこうと思っています。旧TBCをご愛顧くださった方々に改めて感謝申し上げます。TBCについてはカテゴリーの設け方、デザインや利便性など、助走期間の反省をふまえて更に改良を加えていきたいと思います。

 ブログを始めて半年が経ち、ブログを通じて同じような疑問や考えを抱いている人々と出会うことが出来ました。また、トラックバックセンター「Under the Sun」を立ち上げることもできましたが、更にトラックバックやアクセスを集め、面白いことをやっているなと思ってもらえるようにはどうしたらいいかなと考えていました。

 みんな一生懸命に声を上げているんだけれど、外に向かって届いているだろうか。一時的に注目を集められても、続けて色々なことをしていかないと、なかなか発展しないのではないか。自分は生活のすべてをUnder the Sunにかけることが出来るのか、うーんそれは難しい。自分はやれることはやったという免罪符を得ればいいのか。いや、少しでも何らかのきっかけやパワーに貢献したい。
 毎日のニュースに憂鬱になり、怒りを通り越しげんなりしてしまうことばかりだし、自分の葛藤にも負けてしまいそうにもなるけれど、そんな思いや負担をみんなで少しずつシェアしあえれば、勇気やパワーそして効果を上げていけるんじゃないかなと思ってます。

 これからは今までの出会いを通じて、少しずつ外に広がっていけるように、Under the Sunを展開していきたいなと思っています。イベントやプロジェクトのアイディアも頭の中を駆け巡ってはいるのですが、時間や能力が不足気味。
 運営方針では「同志」なんてちょっと堅い表現だったりしてますが、それは僕らはみんなイコールだっていうことを伝えたいから。いつも堅いT.N.君の日記だけれど、それに初めてエントリーで僕って使っちゃったけど、悩みながら、楽しみながら、やってます。

 一緒にやりませんか? Under the Sun.
 今後とも宜しくお願いします。
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by pantherH | 2006-01-27 00:26 | Under the Sun